信頼が売上に変わる!SNSの口コミを味方につけるマーケティング戦略を紹介

信頼が売上に変わる!SNSの口コミを味方につけるマーケティング戦略を紹介

「SNSの口コミってどうやって集めればいいの?」
「口コミの活用方法がわからない…」


SNSマーケティングにおける「口コミ」の重要性は、近年ますます高くなっています。

消費者の購買行動が変化する中、単なる情報発信だけでなく、ユーザー同士の信頼関係に基づく口コミを活用することが成功の鍵といえるでしょう

本記事では、SNS口コミマーケティングの基礎から実践方法、注意点まで、現場ですぐに活用できる情報をお届けします。

SNSの口コミマーケティングとは

SNSの口コミマーケティングとは

「口コミマーケティング」は、ユーザーがSNSに投稿する口コミを活用して商品・サービスの認知拡大や購買促進を図る手法です。

令和6年版消費者白書によると、 70%以上の人が口コミを参考に商品選びをしています

SNS上の口コミは従来の「対面での口コミ」と異なり拡散性に優れ、視覚的情報も加わることでより説得力を持ちます。

インターネット上の口コミや評価が高い商品を選ぶ人の割合のデータ

SNSの口コミと従来の口コミの違い

SNSの口コミと従来の口コミの違いは拡散範囲と情報の質にあります。

従来の口コミは対面や電話を通じて伝わっていたため、拡散範囲が限定的でした。

一方、SNS上の口コミは拡散性に優れ、短時間で多くの人に情報が伝わります。

文字だけでなく写真や動画といった 視覚的な情報も共有できるため、より具体的で説得力のある口コミとなり、消費者の購買行動に大きな影響を与えています。

マーケティング戦略における口コミの位置づけ

マーケティング戦略において口コミは重要な役割を果たしています。

企業の広告は消費者に「売り込み」と認識されがちですが、口コミは 同じ立場の消費者からの情報として自然に受け入れられます

そのため、広告よりも信頼性が高く、購買意思決定に大きな影響力を持ちます。

現代のマーケティング戦略では、この口コミの力を計画的かつ戦略的に活用することが成功への重要な鍵となっています。

なぜ今、SNSの口コミマーケティングが重要なのか

なぜ今、SNSの口コミマーケティングが重要なのか

ネットユーザーの約80%がSNSを利用する今、購買の意思決定において口コミの影響力はますます高まっています。

企業広告よりも第三者の意見が重視される現代において、 口コミは信頼構築と購買促進の両面で重要な役割を果たしているといえるでしょう。

以下では、SNS口コミが持つ影響力とマーケティング戦略における価値について、消費者庁の調査データをもとに解説します。

消費者調査から見る口コミの影響力

消費者庁の調査によると、商品・サービス購入時に重視する情報源として「家族・友人・知人」が36.1%と最も高く、次いで「インターネット記事やブログ」(29.9%)、「テレビ・ラジオ」(27.2%)の順となっています。

「SNS」は18.9%、「口コミ・レビューサイト」は22.0%と、合わせると約40%の消費者がオンライン上の口コミを重視していることがわかります。

商品・サービス購入時に重視する情報源のデータ



特に注目すべきは、インターネット上の 口コミや評価が高い商品を選ぶ人が70.1%にも上る点です。

これは口コミが購買決定に直接的な影響を持つことを示しています。

信頼される情報源としての口コミの役割と価値

現代の消費者は購買を検討する際、まずSNSで情報収集する傾向が強まっています。

「どうせ企業の宣伝でしょ」と 広告を避ける消費者が増える中、同じ立場の消費者からの口コミは信頼できる貴重な情報源となっています。

株式会社NWS ライターmanamiのアイコン

manami

私自身も最近、ある美容製品を購入する際に、インフルエンサーの投稿をきっかけに興味を持ちました。

しかし実際に購入を決めたのは、そのインフルエンサーの投稿に付いていた一般ユーザーのコメントです。

「私も使ってみたけど、確かに効果があった」という生の声が最終的な決め手となりました。

このように、インフルエンサーマーケティングと一般ユーザーの口コミが組み合わさることで、より強力な購買促進効果が生まれます。

SNSの口コミマーケティングのメリット

SNSの口コミマーケティングのメリット

SNSの口コミマーケティングには、従来の広告手法にはない独自のメリットがあります。

低コストで高い効果が期待できるだけでなく、信頼性の高い情報として消費者に受け入れられやすいことが特徴です。

SNSの口コミマーケティングがもたらす具体的なメリットと、それを最大限に活かすためのポイントを解説します。

拡散性が見込める

企業の広告よりも一般消費者の口コミの方が信頼性が高いのは、先に述べたとおりですがSNSの特性を活かすことで、この信頼性の高い情報を広く拡散させ、 認知拡大や新規顧客獲得につなげることが可能です。

特にハッシュタグを活用したキャンペーンや、シェアしたくなるようなコンテンツ設計により、口コミの拡散力を最大化できます。

これにより、既存顧客のネットワークを超えて潜在顧客層にもリーチできる可能性が大きく広がり、従来の広告では到達できなかった層へのアプローチを可能にします。

コスト効率が高い

口コミマーケティングは、 テレビCMやWeb広告と比較して圧倒的に低コストで実施が可能です。

特に消費者が自発的に口コミを生み出す仕組みづくりができれば、持続的な効果が見込めます。

広告費を抑えながら効果的にリーチを拡大できるため、特に予算に限りがある中小企業にとって魅力的な手法です。

生の声が聞ける

SNSの口コミは、同じ趣味や関心を持つコミュニティ内で広がる傾向があります。

そのため、ターゲットとする層に効果的にリーチできるメリットがあります。

たとえば美容に関心の高いユーザーグループ内での口コミは、同じく美容に関心のある人々に自然と拡散していきます。

口コミマーケティングは、単なる販促手法ではなく、 消費者の生の声を収集できるマーケティングリサーチとしての側面も持っています。

商品やサービスに対する率直な感想や改善点を把握でき、次の商品開発やサービス改善に活かすことが可能となります。

SNSの口コミマーケティングのリスクと課題

SNSの口コミマーケティングのリスクと課題

SNS口コミマーケティングは多くの可能性を秘めている一方で、企業が認識しておくべきリスクや課題も存在します。

企業が口コミマーケティングを行う際に気をつけるべきポイントと、リスク回避の方法を紹介します。

コントロールが難しい

口コミは消費者の自発的な発信であるため、内容を企業側でコントロールすることは難しいという課題があります。

特にSNS上では情報が急速に拡散するため、ネガティブな口コミが発生した場合のリスクは無視できません。

消費者庁の調査によると、評価の点数が高くても、 否定的な口コミを見て購入をためらうことがある消費者は63.9% に達します。

つまり、少数のネガティブな口コミが全体のイメージを大きく損なう可能性があるのです。

自社の商品・サービス名などを定期的に検索し、批判的な情報を早期発見できる仕組みを整えるなど、予防策を講じることが重要です。

投資対効果の測定が難しい

口コミマーケティングは、性質上、直接的な効果測定が難しいのが課題です。

どの口コミがどれだけの売上に貢献したかを正確に把握することは容易ではなく、投資対効果の算出が難しい場合があります。

効果測定の方法を確立することも、口コミマーケティングを継続的に実施するためには重要といえるでしょう。

SNSの口コミマーケティング手法

SNSの口コミマーケティング手法

SNSはそれぞれに特有の機能や利用者層、コミュニケーション方法を持っています。

口コミマーケティングを効果的に実施するためには、各SNSの特性を理解し、それに合わせた戦略を立てることが重要です。

ここでは、主要なSNSごとの特徴と、それを活かした口コミマーケティングの実践方法を見ていきましょう。

SNSキャンペーン

代表的な例として、指定のハッシュタグをつけて投稿してもらう「ハッシュタグキャンペーン」があります。

「#○○のある生活」のようなブランドに関連したハッシュタグを設定し、ユーザーの投稿を促すことで、自然な形での口コミ拡散につながります。

ハッシュタグでの検索も狙えるうえに、キャンペーン終了後もコンテンツがプラットフォームに残り続ける利点も持ち合わせています

リポストやいいねを活用したキャンペーンも効果的です。

たとえば「リポストで●●をプレゼント!」といった企画では、リポストすることでより多くのユーザーに情報が届くだけでなく、それを見た新たなユーザーがさらに拡散する可能性も高まります

さらに、「当たった!」「届いた商品を使ってみた!」といった投稿によって二次的な口コミが発生する可能性があり、認知拡大と新規顧客獲得に繋がります。

インフルエンサー・モニターの活用

インフルエンサーやモニターを活用した情報発信は、厳密に言えば宣伝の一種です。

しかし企業が直接宣伝するよりも、消費者が信頼するインフルエンサーや個別のユーザーが発信する情報の方が、耳を傾けてもらえる可能性が高くなります

データ上でも「家族・友人・知人」など、信頼できる・繋がりが深い人物からの情報や、第三者の口コミは商品・サービス購入時に重視されていることが分かっています。

口コミの起点となるインフルエンサーの選定は重要です。 ポイントは、フォロワー数だけでなく、エンゲージメント率やブランドとの親和性を考慮して選ぶことです。

最近ではフォロワー数が少なくてもコミュニティ内での影響力が強い「マイクロインフルエンサー」や「ナノインフルエンサー」の活用も注目されています。

同様に、一般消費者をモニターとして起用する手法も効果的です。

商品やサービスを実際に体験してもらい、その感想をSNSで発信してもらうことで、より自然で信頼性の高い口コミを生み出すことができます。

レビューの活用

「お客様の声」として、企業のSNSアカウント、広告、Webサイトで顧客のレビューを紹介するのも効果的な手法です。

たとえば、指定のハッシュタグをつけて投稿された内容を企業アカウントで紹介したり、アンケートを実施して回答やコメントを募り、それを企業アカウントで紹介したりする方法があります。

このようなレビュー活用により、顧客とのエンゲージメントを強化することができます。

自分の投稿が企業に紹介されることで、「紹介されて嬉しい!」という感情が生まれ、ブランドへの親近感が高まります

実体験に基づく生の声を掲載することで、他の潜在顧客の購入を後押しする効果も期待できるでしょう。

ただし注意点として、顧客の投稿内容を掲載する際には必ず事前に許可を取ることが必要です。

SNSの口コミマーケティングを成功させるために

SNSの口コミマーケティングを成功させるために

単に良い商品やサービスを提供するだけでは、効果的な口コミは生まれにくいものです。

SNSの口コミマーケティングを成功させるためには、目的やターゲットの設定、実施手法の選択など、段階的な計画立案が欠かせません。

目的の明確化とKPI設定

口コミマーケティングを始める前に、明確な目的とKPIを設定することが重要です。

「認知拡大」「エンゲージメント向上」「購買促進」など、目的に応じて適切な指標を設定しましょう

たとえば、特定ハッシュタグの投稿数、口コミによる流入数、口コミ経由の購入率などが指標として考えられます。

共感を生むコンテンツ設計

口コミが自然に広がるためには、共感を生むコンテンツ設計が不可欠です。

単なる商品紹介ではなく、ユーザーの課題解決や価値提供を意識したストーリー性のあるコンテンツが効果的でしょう。

たとえば、「シェアしたくなるようなユニークなパッケージデザイン」や「SNSで話題になりそうなサービス体験」などを提供することで、自発的な口コミを促進できます。

また、視覚的にインパクトのある写真や動画は、口コミされやすい傾向があります。

口コミを強制するのではなく、自然と口コミしたくなるような仕掛けづくりが重要です。

社内体制の整備

効果的な口コミマーケティングを実施するためには、SNSの特性を理解し、コンテンツ制作からコミュニティ管理まで幅広いスキルを持つ人材が必要です。

社内でこうした専門知識を持つチームを育成することが理想的ですが、初期段階では外部の専門家との協業も一つの選択肢です。

口コミマーケティングのすべてを自社で行うか、外部に委託するかは、リソースや目標によって異なります。

たとえば、戦略立案やKPI設定は自社で行い、インフルエンサーとの交渉やコンテンツ制作は外部に委託するといったアプローチも有効です。

SNSの口コミマーケティングの注意点

SNSの口コミマーケティングの注意点

ここでは、口コミマーケティングを成功させるために知っておくべき注意点を解説します。

適切なリスク管理と法令順守は、効果的で持続可能な口コミ戦略の基盤となります。

関連法規・ガイドラインの理解

2023年10月から施行された改正景品表示法により、広告であることを隠した「ステルスマーケティング」は法律違反となりました。

広告主から経済的利益を受けている場合は、インフルエンサーに限らず、企業、メディア、一般ユーザーなど、すべての主体が「PR」「広告」などの表示を行う必要があります

消費者庁の調査では、自身の投稿が広告だと明示する投稿者は信頼できるという回答が63.0%に達しており、透明性の確保は信頼構築にもつながります。

その他にも、薬機法(医薬品医療機器等法)や著作権法、肖像権などの関連法規を理解し、コンプライアンスを徹底することが重要です。

炎上リスクの予防と対応

炎上発生時は、まず速やかな事実確認を行い、問題の本質を理解することが重要です。

その上で、必要に応じて謝罪と具体的な改善策を示すなど、透明性のある対応を心がけましょう

適切な危機管理のためには、日頃からのリスク想定と対応方法の明確化が欠かせません。

想定される炎上内容や、炎上時の対応フローをまとめておくことで、いざという時の心強い備えとなります。

持続可能な口コミ戦略の構築

長く続く口コミの仕組みをつくるには、継続的な取り組みが必要です。 特に重要なのは商品やサービスの品質を高め続けること。

お客様の期待を超える体験を提供することで、自然と良い口コミが生まれ、広がっていきます。

一時的な話題作りより本当に満足してもらえる価値を提供し続けることが、持続可能な口コミ戦略の基本です。

地道な取り組みこそが、長期的に口コミの成果を生み出していきます。

まとめ

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NWS ライターチーム | manami

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