企業SNSで差がつく!トンマナの決め方と重要性を基礎から解説

企業SNSで差がつく!トンマナの決め方と重要性を基礎から解説

企業SNSで差がつく!トンマナの決め方と重要性を基礎から解説

「企業SNSの投稿がバラバラでブランドイメージが伝わらない」
「どう統一感を出せばいいか分からない」


このように悩んでいるSNS担当者も多いのではないでしょうか。

そんな悩みを解決するカギが、トンマナ(トーン&マナー)の設定です。トンマナを設定することで投稿のデザインや文章表現が統一され、企業やブランドのイメージが伝わりやすくなります

本記事ではトンマナの基礎から、具体的な決め方までをわかりやすく解説し、企業SNS運用で差をつけるためのヒントをお届けします。

記事を参考に、今すぐ実践してみましょう。

トンマナとは?

トンマナとは?

トンマナとは「トーン(Tone)」「マナー(Manner)」を組み合わせた言葉です。

発信する文章やデザインなどの表現スタイルの統一感を指し、企業やブランドがSNSや広告を通じて伝えたい「世界観」や「イメージ」をブレずに届けるための重要な要素です。

たとえば言葉づかいや色使い、写真の雰囲気がバラバラだと「どの表現がブランドの本質なのか」が分かりづらいですよね。

トンマナの設定によってブランドイメージを一本化しやすくなり、「ブランドらしさ」「企業らしさ」を自然に伝えられます。

トンマナの重要性

トンマナの重要性

近年になってトンマナが重要視されるようになった理由の一部をご紹介します。

情報爆発と選択肢の増大

デジタルタッチポイントの多様化

透明性と共感性の重視

UI/UXへの意識の高まり

グローバル化の進展

これらの要素が組み合わさり、現代のブランドコミュニケーションでは、単に「いい情報を発信する」だけでは不十分となりました。

一貫したトンマナによって自社らしさを軸にした信頼と共感を築くことこそが、今後さらに重要になっていくでしょう。

SNSで差がつく?トンマナを決めるメリット

SNSで差がつく?トンマナを決めるメリット

SNSでトンマナを決める最大のメリットは「一貫性」です。ここでは一貫性を保つことで得られる具体的なメリットを解説します。

企業ブランディングに繋がる

ロゴや色、文章の書き方など、デザインや表現を統一することで、「その企業らしさ」を印象づけることができます。たとえば、特定の色の組み合わせを見ただけで、すぐに「あのブランドだ!」と分かることがありますよね。

情報があふれる現代では、人々の記憶に残るために、企業独自のスタイルを守り続けることが大切です。

デザインや表現に一貫性を持たせ続けることで、人々は自然とその企業を思い出すようになります。

制作進行がスムーズになる

トンマナはWebサイトや広告制作でデザインや文章の方向性を定めて、関係者間の認識のズレを防ぐのに役立ちます。

デザイナーやライターは明確な方向性に沿って作業を進められますので、修正や試行錯誤、手戻りが大幅に削減できるでしょう。判断基準が明確になれば承認スピードも早まり、全体の進行もスムーズです。

サイトの離脱率低下につながる

SNSのトンマナを一致させることで、サイトの離脱率低下に繋がる可能性があります。

SNSからサイトを訪れた際「SNSと雰囲気が違う…」と感じてすぐに離れてしまった経験はありませんか?

Webサイトに訪れた人が違和感を覚えないように、媒体間でデザインや文章の表現を揃えることが大切です。

一定の品質を保てる

担当者が変わっても、ルールに従えばアウトプットのばらつきが抑えられます。品質が安定した投稿を続けることで、ユーザーからの信頼が高まり、ブランド価値の向上にもつながるでしょう。

【4ステップ】SNS運用のトンマナの決め方

【4ステップ】SNS運用のトンマナの決め方

ここからは、どうやってSNS運用のトンマナを決めるのかを見ていきましょう。

  1. ペルソナを決める
  2. 企業のイメージやコンセプトを考える
  3. イメージやコンセプトにあったキーワードを導き出す
  4. イメージボードで方向性を定める

【ステップ1】ペルソナを決める

具体的な顧客像を詳細に設定して、誰にどんな情報を届けたいのかを決めましょう。ペルソナを決めると「どのような表現やデザインが好まれるのか」を想像しやすくなります

以下は、「居酒屋のSNS運用」を想定して作製したペルソナの例です。

【4ステップ】SNS運用のトンマナの決め方 ペルソナの例

・27歳の女性

・仕事終わりに友人と待ち合わせして飲みに行くのが楽しみ

・気を遣わず話したいので、カジュアルな雰囲気の店を選びたい

・週2~3程度で外食をするため、価格も重要

・美味しさも譲れない

・店のリサーチは主にSNSで行う

【ステップ2】企業のイメージやコンセプトを考える

次に企業が発信したいイメージやコンセプトを言語化します。会社がどのような存在でありたいのか、どのような価値を提供したいのかを明確にする作業です。

主に以下のような項目を洗い出します。

ブランドの理念

ビジョン

強み

特徴

目指すブランドイメージ(信頼感、親しみやすさ、革新性など)

トンマナを構築する際には、この段階でしっかりと時間をかけるのが大切です。「ユーザーにどう見られたいか」を丁寧に整理し、トンマナに反映させましょう。

【ステップ3】イメージやコンセプトにあったキーワードを導き出す

【ステップ2】で明確にした「企業のイメージやコンセプト」を、より具体的なキーワードに落とし込みます。

イメージからキーワードを決める場合の一例をご紹介します。

信頼感 「誠実」「落ち着いた」
親しみやすさ 「フレンドリー」「温かい」「カジュアル」

具体的なキーワードに落とし込むことで、認識の共有がスムーズになります

さらにこれらのキーワードは配色、フォント、文章のトーンなどトンマナの各要素を決定する際の指針となるでしょう。

【ステップ4】イメージボードで方向性を定める

最後にイメージボード(ビジュアルの参考資料集)を作成して、具体的なビジュアルイメージの基準を定めます。

写真、イラスト、色見本、フォントサンプルなどを集め、ブランドが目指す雰囲気や世界観を1枚のボード上にまとめましょう。

イメージボードは言葉だけでは伝わりにくいニュアンスを視覚的に共有するツールです。たとえば同じ「明るい」でも、ビビッドなカラーかパステルカラーかで印象は大きく異なります。

参考になる写真・イラスト・色見本などを集め、チーム全体で具体的な方向性を確認できるようにしましょう

トンマナで設定すべき項目

トンマナで設定すべき項目

続いて、トンマナで設定すべき項目を紹介します。今回は対照的な2つの店を例に、トンマナ設定による違いを見ていきましょう。

居酒屋 バー
トンマナで設定すべき項目の例① トンマナで設定すべき項目の例②
「安い」「美味い」が売りの、ワイワイ楽しい雰囲気の大衆居酒屋。 都心の夜景を見ながらゆっくりとお酒を愉しめる、雰囲気の良いバー。

配色

配色は、ブランドイメージを左右する重要な要素です。

以下3種類のカラーを明確にしておきましょう。

ベースカラー 全体の印象を整えるために広い範囲に使う基本となる色
メインカラー デザインや空間の主役となる、最も目立たせたい色
アクセントカラー デザインにメリハリや個性を加えるためにポイント的に使う差し色

色の持つ心理効果を考慮し、ターゲット層やブランドの個性に合った色を選定しましょう

上記の店には、それぞれ以下のような配色の特徴があります。

居酒屋 バー
トンマナで設定すべき項目(配色)の例① トンマナで設定すべき項目(配色)の例②
主に暖色系(赤、オレンジ、黄色)を使って活気と親しみやすさを演出。 黒や渋いブルー、ゴールドなどの高級感ある色合い。

レイアウト

レイアウトは情報の見やすさと理解しやすさを左右する重要な要素です。

基本的なレイアウトのルールをあらかじめ決めることで、全体の統一感が生まれます。

要素の配置

余白の取り方

グリッドシステム

さらにユーザーが欲しい情報に迷わずたどり着けるよう、情報の整理と流れを意識した設計が大切です。

今回例に挙げた2つの店では、以下のようなレイアウトの特徴があります。

居酒屋 バー
トンマナで設定すべき項目(レイアウト)の例① トンマナで設定すべき項目(レイアウト)の例②
ダイナミックでカジュアルな雰囲気を意識。
やや雑然としていても、温かみやカジュアルな雰囲気が感じられ、人が集まる賑やかさを演出。
シンプルでモダンなレイアウトを意識。
空白を活かした、エレガントで洗練された印象を与える配置

文字フォント

文字フォントは、読みやすさだけでなくブランドイメージにも影響する重要な要素です。

以下の項目を定めます。

フォントの種類(和文・英文)

サイズ

ウェイト(太さ)

行間

字間

WebサイトのバナーやSNSの画像など、ブランド全体で同じフォントを使うことで、統一感を生み出せます。

例に挙げた店では、それぞれ以下のような文字フォントを活用していますね。

居酒屋 バー
トンマナで設定すべき項目(フォント)の例① トンマナで設定すべき項目(フォント)の例②
太字で丸みのあるフォントを使用し、楽しさや親しみやすさを表現。
手書き風フォントなどの工夫もあり
明朝体など、上品で控えめなフォントを使用し、高級感を演出

写真・イラスト

写真やイラストは、ブランドの雰囲気を効果的に伝える役割を果たします。

以下を参考に、使用する画像の決まりを設けましょう。

世界観・雰囲気(明るく親しみやすい/高級感があるなど)

光や影の使い方(自然光重視/ドラマチックなライティングなど)

被写体・モチーフの方向性

表情やポーズのルール

イラストの線・塗りスタイル

加工・フィルター方針(ナチュラル加工のみ許可など)

イラストを使用する場合は、タッチや色使いなどを一貫させましょう。画像の解像度やファイル形式も規定しておくと、品質を保ちやすくなります

今回例に挙げた居酒屋とバーだと、下記のような写真・イラストを使用すると良いでしょう。

居酒屋 バー
トンマナで設定すべき項目(写真・イラスト)の例① トンマナで設定すべき項目(写真・イラスト)の例②
お客さんが談笑している様子など、にぎやかで楽しい雰囲気が伝わる画像 夜景や店内の装飾など、ロケーションの良さやゆったりとした雰囲気が伝わる画像

文章表記

一貫した文章表記は、信頼感とプロらしさを演出できます。

以下の項目を参考に、ルールを定めましょう。

語尾の統一(すます調/である調など)

一人称・二人称の設定

漢字・ひらがな表記ルール

英数字・記号の使い方

絵文字・顔文字の使用ルール

敬語レベル(ビジネス丁寧語/カジュアル敬語など)

固有名詞・商品名の表記統一

ターゲット層に合わせた表記基準を決めることで、異なる媒体間でも統一感が作り出せます

トンマナを決める際の注意点

トンマナを決める際の注意点

最後に、トンマナを決める際に覚えておきたい3つの注意点を解説します。

イメージやコンセプトは徹底的に掘り下げる

イメージやコンセプトは、企業の本質的な価値観や目指す未来像まで深く掘り下げて考えましょう。曖昧な設定だと投稿ごとに方向性がブレやすく、統一感のないSNSになってしまいます。

たとえば「明るい印象」と言っても、元気系・爽やか系・可愛い系では大きくニュアンスが異なりますよね。

まずは写真やデザインの具体例を用意し、チーム全員で同じイメージを共有できるまで話し合いましょう

実例を見ながら確認し合うことで、目指す方向性がより明確になります。

マニュアルやレギュレーションを作成する

複数の担当者が関わる場合、個々の解釈の違いでデザインや表記にバラつきが発生する可能性があります。統一されたブランドイメージを保つため、決定したルールを文書化しましょう。

マニュアルやレギュレーションを用意すれば、ブランドの一貫性を保ち、効率的なコンテンツ制作が可能です。

フィードバックでトンマナのズレを修正する

トンマナのズレを防ぐためには、定期的なフィードバックと修正が欠かせません。

実際にSNSを発信すると、最初に決めたトンマナとの間にズレが生じることがあります。たとえば本来は明るめの写真を使用する決まりなのに、徐々に暗めの写真が増えてしまったり、決めた配色から外れた色使いになったりすることがあります。

定期的にコンテンツをレビューしてトンマナに沿っているかを確認すれば、小さなズレを早期に発見、修正できます。

フィードバックを通じて表現の一貫性を維持し、ブランドの信頼性とユーザーの満足度を高めていきましょう。

【まとめ】SNS運用においてトンマナは重要な要素!

【まとめ】SNS運用においてトンマナは重要な要素!

トンマナを合わせた質の高いコンテンツが作成できれば、ブランディングや認知度の向上などの効果が期待できます

SNS運用にはトンマナの設定以外にも戦略設計やコンテンツ企画・制作、パフォーマンス分析なども行う必要があります。さまざまなSNS運用の知識やノウハウがあれば、さらなる成果が見込めるでしょう。

「でも、SNSの運用のノウハウがなくて運用に自信がない…」という方は、SNSの専門家に知識やノウハウをレクチャーしてもらうのもひとつの手段です。

株式会社NWSでは企業向けSNS研修やSNSをふくむWebマーケティング戦略などのご相談も受け付けており、また外注対応も可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

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NWS ライターチーム | saori

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