「ウェブ解析士に興味はあるけど、難しそう…」
「みんなどれぐらい勉強してるんだろう?」
「合格するまでにどれくらい時間がかかるのかな?」
ウェブ解析士の資格に興味はあるけど、「解析」と聞くと「数字やデータ処理が必要で、なんだか難しそう」と感じる方もいるのではないでしょうか。
難易度や勉強にかかる時間は「自分でも挑戦できそうか」を判断する目安になるので、気になるところですよね。
本記事では、ウェブ解析士資格の概要や、試験の難易度、合格率について解説します。
またWeb業界未経験から「ウェブ解析士」に一発合格した、代表石元の具体的な体験談や効率的な勉強方法もお話しします。
これから資格取得を目指す方の不安解消に役立つ情報をまとめましたので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
ウェブ解析士とは
ウェブ解析士は、Webサイト分析・Webマーケティングのスペシャリストを認定する資格です。
一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)が運営する民間資格で、「アクセス解析をはじめとしたウェブ解析データを活用し、デジタルマーケティングを通して事業の成果を導く人材の育成」(*)を目指しています。
ウェブ解析士には3つのレベルがあり、上から①ウェブ解析士マスター②上級ウェブ解析士③ウェブ解析士です。
(*引用:ウェブ解析士とは|一般社団法人ウェブ解析士協会)
①ウェブ解析士マスター | Webマーケティング全般に関する高度な専門知識だけでなく、講座やセミナーの開催など、人材育成も可能だと証明する資格です。 |
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②上級ウェブ解析士 | 実際に提案資料などを作成するワークを通して、ウェブ解析やマーケティングの応用スキルを身につける資格です。 |
③ウェブ解析士 | Web解析・Webマーケティングの基礎知識を習得していることが証明できます。 |
今回は、③ウェブ解析士についてご紹介します。
ウェブ解析士ってどんな資格?
ウェブ解析士資格では、Webサイトへの訪問者数や行動を分析する方法を学び、そのデータを使ってサイトの問題点を見つけ出すための基礎知識を習得できます。
Webの利用者数が増加したことで、施策の効果を正しく測定・改善策に反映することがますます重要になっています。
ウェブ解析士は、その足がかりとなる基礎知識を習得する資格です。
ウェブ解析士はこんな人におすすめ!
ウェブ解析士は、下記のような方におすすめです。
Webサイトのアクセス解析や、デジタルマーケティングの基礎知識を学びたい方
企業のEC・マーケティング担当などに就任したものの、何から始めればよいかわからない方
体系的に学べる仕組みになっているため、Web業界が未経験でも理解しやすい内容になっています。
入門資格としては最適だと言えるでしょう。
ウェブ解析士必要な受講条件・費用など
ウェブ解析士の受験方法には、大きく分けて2つのパターンがあります。
認定講座を受講してから受験するパターン①と、独学で受験するパターン②です。
かかる費用もそれぞれ異なります。
※いずれも、公式テキスト込みの価格です
パターン①講座受講有り | 33,000円(税込) |
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パターン②講座受講無し | 22,000円(税込) |
ウェブ解析士協会が掲載しているデータによると、2024年の認定講座受講率は、全体の受講者数の約26%(*)となっています。
合格のために講座受講が必須というわけではなさそうですね。
とはいえ、認定講座には専門的な用語の解説や分析手法の理解を深められるメリットがあります。
知識に自信がない方や、合格の可能性を高めたい方は受講を検討すると良いでしょう。
自分の学習スタイルや時間的な制約に合わせて、どちらのパターンを選ぶかを決めることが大切です。

いしもと
私はあいにく日程が合わなかったため、認定講座の受講はしませんでした。
(* 参考:ウェブ解析データ|一般社団法人ウェブ解析士協会)
勉強時間と合格率で見るウェブ解析士の難易度
ウェブ解析士協会のサイトによると、ウェブ解析士の学習時間の目安(*)は下記のとおりです。
Web業界経験者 | 1~1か月半(学習時間:15~30時間) |
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Web業界未経験者 | 2~4か月(学習時間:40~60時間) |
また調べたところ、2024年の合格率は約85%(**)となっていました。
数値的に見ても決して難しい資格ではないことがわかりますね。

いしもと
私個人としても、そこまで難易度は高くないと感じました。
(* 参考:資格取得までの期間・学習時間の目安|一般社団法人ウェブ解析士協会)
(** 参考:ウェブ解析データ|一般社団法人ウェブ解析士協会)
ウェブ解析士資格取得のメリット
ウェブ解析士の資格を取得することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
具体的に解説していきます。
これから資格取得を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。
デジタルマーケティングの基礎が学べる
ウェブ解析士のカリキュラムは、デジタルマーケティングの基礎を体系的に学べる構成になっています。
マーケティング手法や専門用語、データ分析のフレームワークなどが具体例を交えながら丁寧に解説されているため、Web業界が未経験の方でも無理なく学習を進めることができます。
Web業界の仲間と知り合える
ウェブ解析士資格の取得後は、ウェブ解析士協会が定期的に開催するセミナーや懇親会に参加する機会が得られます。
これらのイベントでは、すでにWeb業界の第一線で活躍しているプロフェッショナルや、同じようにキャリアを築いている仲間と交流ができます。
実務での課題や最新のトレンド、効果的な分析手法など、生きた情報を交換できる場は大変貴重です。
こうした人とのつながりは、自身のキャリアアップはもちろん、思わぬ仕事のチャンスにつながることも。
単なる資格取得以上の魅力が待っているかもしれません。
Webマーケティングスキルや知識の証明になる
ウェブ解析士の資格は、デジタルマーケティングの基礎知識があることの証明となります。
実務経験やポートフォリオがない段階では、自身の能力を証明することは簡単ではありません。
そのため、フリーランスとして独立を目指す方や、Web業界への転職を考えている方にとって、大きな武器となります。
就職活動やクライアントとの商談でも、自信を持ってアピールできる強みとなるでしょう。
ウェブ解析士資格取得のデメリット
資格取得には多くのメリットがありますが、同時にいくつかの注意点もあります。
デメリットを理解した上で、ご自身の状況に合わせて判断しましょう。
費用と時間の投資が必要
ウェブ解析士の資格取得には、それなりの時間と費用の投資が必要となります。
2025年時点のテキストは400ページ程度のボリュームとなっており、読み込むには一定量の時間が必要です。
また、受験にかかる費用は講座受講の有無によって異なりますが、22,000~33,000円(税込)の範囲となっています。
事前の十分な準備と計画的な学習が合格への近道といえるでしょう。

いしもと
テキストの読み込みは、ウェブにあまり馴染みがない方だと、ちょっと気合が必要かもしれません。
毎年フォローアップ試験を受ける必要がある
ウェブ解析士資格を維持するためには、毎年フォローアップテストを受験する必要があります。
そのため「合格して終わり」ではなく、その後も勉強を継続する必要があります。
ただし、試験費用は年会費6,600円(税込)に含まれているため、追加の負担はありません。
また不合格でも、期間内であれば合格するまで何度でもチャレンジが可能です。
デジタルマーケティングの世界は日々進化しており、最新の情報や手法を学び続けることは実務でも大切です。
その意味では、このフォローアップ制度は知識をアップデートする良い機会といえるでしょう。
ウェブ解析士資格取得までの流れ
ウェブ解析士の資格取得に向けて、具体的にどのような準備が必要なのでしょうか。
受験申し込みから合格までのステップ、そして資格取得後の手続きまで、一連の流れを詳しく解説していきます。
効率的に準備を進めるためのポイントもあわせてご紹介します。
テキストの購入、講座の申し込み
ウェブ解析士の学習は、公式テキストを元に行います。
このテキストが試験問題の出題元となるため、必ずウェブ解析士協会が発行している公式のものを選びましょう。
他社から出版されているテキストと間違えないためにも、公式サイト経由で購入するのが安心です。

いしもと
PDF形式なので、試験中も分からない箇所がすぐに検索できて便利です。
テキストの読み込み・講座受講・問題集を解く
試験合格に向けた具体的な学習は、テキストの読み込みから始まります。
※認定講座もテキストの予習を前提に進みますので、受講する場合は事前に読んでおくことをおすすめします。
その後、テキストや講座で学んだ内容を元に問題集(別途購入が必要)を解き、知識を定着させていきます。
問題集を購入すると、特典としてスマートフォンで利用できる「Webアプリ問題集」がついてきます。
通勤などのスキマ時間を活用して、手軽に演習問題に取り組めるのは魅力的ですよね
受験
ウェブ解析士の試験は、moodleというシステムを通じたオンライン形式で実施されます。
24時間いつでも受験可能ですが、申し込み日によって受験できる期間が決められています。
試験は90分間で4択問題が50問出題され、テキストを見ながらの受験も可能です。
合否判定はその場で確認でき、合格した場合はオンラインで証明書が授与されます。
不合格の場合は、費用を支払った上で再度試験を受けることができます。
問題の正誤は明かされない仕組みのため、じっくりと復習した上で再挑戦する必要があるでしょう。

いしもと
計算問題もあるので、電卓も用意しておきましょう。
私は時間短縮のために、数値を入れたら計算結果が出るExcelシートを自作していました。
下記のようなイメージです。
ウェブ解析士試験の体験談
ウェブ解析士の資格取得を目指す方に向けて、実際の勉強方法や試験対策のポイント、そして合格までの道のりをご紹介します。
これから挑戦される方の参考になれば幸いです。

いしもと
参考までに、勉強開始時の受講者プロフィールを記載しておきます。
名前 | 石元 和弘 |
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年代 | 40代(受講当時) |
勉強開始時のWeb知識 | ほぼ無し(Web業界は未経験) |
受験のきっかけ
Webマーケティングを学ぶ第一歩として、ウェブ解析士資格で基礎固めをしようと考えたことが、受験のきっかけです。
当初、在宅勤務の可能性を探る中でWebマーケティングに興味を持ち、スクールへの申し込みを決意したところでした。
しかし、まったくの未経験分野だったためスクールの授業についていけるか不安に感じていました。
事前に基礎知識を身につけたいと考え、調べていく中で「ウェブ解析士資格」に出会いました。
幸いスクール開講までには時間的な余裕があったため、この期間を活用して資格取得へのチャレンジを決意しました。

いしもと
仕事×資格の勉強×スクールは大変だと思ったので、スクール開講前に何とか合格するぞ!という気持ちで取り組みました。
合格のための勉強方法
資格取得に向けた学習期間は、スクール開講までの約1か月。
認定講座は受講せず、テキストと問題集による独学で取り組みました。
最初は、テキストをすべて読んでから問題演習に進もうと計画していました。
しかし内容をじっくり読み込むと、予想以上に時間がかかることがわかり、方針を変更。
テキストを1章読んだら、すぐにその章の演習問題に取り組む方法に切り替えました。
間違えた問題には印をつけ、翌日に必ず復習する習慣をつけていました。
試験前日は、それまでの間違い箇所を中心に見直すことで、効率的な最終チェックができたと感じています。

いしもと
仕事開始前の1時間程度を学習時間として活用していました。
ウェブ解析士試験を受けた感想
Webマーケティングとウェブ解析の基礎知識を体系的に学べる点で、大変価値のある資格だと感じました。
特にWeb業界が未経験の方にとっては、業界の全体像を把握するのに最適です。
しかし同時に、実務で活躍するためには、この基礎知識をベースにさらなるスキルアップが必要だとも感じました。
資格を取るだけで終わらせないためにやったこと
資格取得後、学んだ知識を実践で活かすため、様々なアウトプットに挑戦しました。
ここでは、私が実際に取り組んだ3つの実践例をご紹介します。
これらの実践を通じて、資格で得た知識をより確かなスキルへと発展させることができました。
GA4(Googleアナリティクス)を触ってみた
ウェブ解析士の学習を始めるまでは、GA4の存在すら知りませんでした。
しかし資格取得の過程で基本操作を学んだことをきっかけに、自社サイトのデータを見てみることに。
学んだ内容をもとに、自社サイトの訪問者の属性や行動パターン、よく閲覧されているページの分析などのデータ分析を試してみました。
実際に操作してみることで、テキストの内容がより具体的に理解できたと感じています。

いしもと
自分のサイトを持っていない方でも、Googleが提供しているデモアカウントを使えば、操作を体験できますよ。
施策を自社サイトで試してみた
ウェブ解析士で学んだ知識と、スクールで習得した実践的なテクニックを組み合わせて、自社サイトで実験的な施策を展開してみました。
小規模な変更でしたが、データ分析の結果、確かな効果が見られました。
効果を数値で確認できたことは学びを実践に活かせた証となり、「ちゃんと身になった!」とても嬉しく感じたのを覚えています。
上級ウェブ解析士資格に挑戦した
ウェブ解析士の資格を取得で基礎知識は身についたものの、実際の課題に対する戦略立案や具体的な施策の提案となると、まだまだスキル不足に感じました。
そこで、より実践的なスキルを習得できる「上級ウェブ解析士資格」に興味を持ちました。
きっかけの一つは、第一線で活躍するスクールの先輩が上級資格を取得されていたこと。
「自分もあのレベルまで到達したい!」という思いが、次の目標への原動力となりました。

いしもと
結果的に仕事×スクール×講座になり、かなり大変ではありましたが後悔はしていません。
詳しくはまた別記事でお話しします。
【初心者にもおすすめ】ウェブ解析士の難易度はそこまで高くない!
ウェブ解析士はWebマーケティング全般の基礎を学ぶため、勉強範囲は広いです。
しかし合格率の高さから見ても、難易度はそこまで高くないと言えるでしょう。
Webにかかわる仕事をしている方はもちろん、これから目指す人にもおすすめの資格です。
ぜひご検討されてはいかがでしょうか。
株式会社NWSでは、ウェブ解析の経験やノウハウを活かして、Web集客のご支援や企業研修を実施しております。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

著者情報
NWS ライターチーム | manami
いしもと
顧問の田北はウェブ解析士マスターです。
数多くの企業で集客支援を行うなど豊富な実績があり、専門学校での登壇実績もございます。
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